“此袖”の読み方と例文
読み方割合
このそで100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我(わ)れは知(し)らねど胸(むね)にや刻(きざ)まれし學士(がくし)が言(い)ひし詞(ことば)一言(ごん)半句(はんく)も忘(わす)れず、歸(かへ)り際(ぎは)は此袖(このそで)をかく捉(と)らへて待(ま)つとし聞(き)かば今(いま)かへり來(こ)んと笑(わら)ひながらに仰(おほ)せられし被(あ)のお聲(こゑ)も最(も)う聞(き)くことは出來(でき)ず
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
申(まを)さば其(その)お心(こゝろ)が恨(うら)みなり父樣(とゝさま)が惡計(わるだくみ)それお責(せ)め遊(あそ)ばすにお答(こた)への詞(ことば)もなけれど其(その)くやしさも悲(かな)しさもお前(まへ)さまに劣(おと)ることかは人知(ひとし)らぬ夜(よ)の家具(やぐ)の襟(えり)何故(なにゆゑ)にぬるゝものぞ涙(なみだ)に色(いろ)のもしあらば此袖(このそで)ひとつにお疑(うたが)ひは晴(は)れやうもの一(ひと)つ穴(あな)の獸(けもの)とは餘(あま)りの仰(おほ)せつもりても御覽(ごらん)ぜよ繋(つな)がれねど身(み)は
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)