“楷書”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かいしょ90.5%
かいしよ9.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「こりゃ読めん。石碑いしぶみの表に、何やら細々と彫ってあるが、全文、神代文字らしい。なに、裏には、ただの楷書かいしょがあると。どれどれ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
榛軒は抽斎より一つの年上で、二人のまじわりすこぶる親しかった。楷書かいしょに片仮名をぜた榛軒の尺牘せきどくには、宛名あてなが抽斎賢弟としてあった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
中二日なかふつかいて三千代がる迄、代助のあたまは何等のあたらしいみちを開拓し得なかつた。かれあたまなかには職業の二字が大きな楷書かいしよで焼きけられてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
はこせこかとおもふ、にしき紙入かみいれから、定期ていきだかなんだかちひさくたゝんだ愛知あいち銀行券ぎんかうけんきぬハンケチのやうにひら/\とふつて、きん一千圓いつせんゑんなり、といふ楷書かいしよのところをせて
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)