景状ありさま)” の例文
ば顏へ押當おしあてながら引るゝ儘に床の上へ倒れ掛りし姫柳ひめやなぎかぜに揉るゝ景状ありさまなり庄兵衞是は首尾よしと思ふ間もなく娘のお光夜具のえりをば庄兵衞の顏へすつぽり掛けながら口の所を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つかんで息絶いきたへたりお光はほつと長息といき夜具やぐかい退のけてよく/\見れば全く息は絶果たえはてて四邊は血汐ちしほのからくれなゐ見るもいぶせき景状ありさまなり不題こゝに大藤おほふぢ左衞門は娘が出しをすこしも知ずふしてを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いるれば第一お目の毒なれば戸外おもてへ出て爛漫たる櫻のさかり山水のながめもとより四方よもの人が花に遊行あくがれさけに醉ひ打戲るゝ景状ありさまを御覽にならばお目の藥と再度ふたゝび言はれて氣色けしきばみ忠兵衞夫等を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)