ニヒ)” の例文
信州下伊那の奥、ニヒ野の伊豆権現の雪祭りに、早川さんと二人で、採訪旅行をしたことであつた。
雪まつりの面 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
わが母のニヒ盆すぎて、かへり来し家に すべなく 人とあひつゝ
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
単に贄物ニヘモノを献る、といふ今日の用語例と一致したもので無く、新嘗の行為全部を包容する動詞だとすれば、にふなみのにふは、ニヒの転音だといふばかりで、安心して居られなくなる。
稲むらの蔭にて (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
……フル草に ニヒ草まじり 生ひば 生ふるかに——だな。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
……フル草に ニヒ草まじり、生ひば 生ふるかに——だな。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)