“数珠”のいろいろな読み方と例文
旧字:數珠
読み方割合
じゅず85.3%
ずず8.7%
じゆず4.7%
ずゞ0.7%
ずゝ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
仏勤めはするのであるがまだ数珠じゅずは近い几帳きちょうさおに掛けられてあって、経を読んでいる様子は絵にもきたいばかりの姫君であった。
源氏物語:55 手習 (新字新仮名) / 紫式部(著)
そうしていきなり私の前に立ちはだかって、いくらか色さえお変えになりながら、傍らにあった香や数珠ずずを投げ散らかされ出した。
かげろうの日記 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
と、女の肌に頸から吊してあつた細い黒檀の数珠じゆずとその先きにぶら下つてゐる銅貨のやうなものがちらりと見えた。
余りの有難さに自分おのれもまた涙聊か誘はれぬ、さて美しき姫は亡せ果てたり、美しき尼君はり出で玉ひぬ、青〻としたる寒げのかしら鼠色ねずみ法衣ころも、小き数珠ずゞ、殊勝なること申すばかり無し
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
あつまりしものども、それこそよき善行ぜんぎやうなれ、こよひもよほし玉へ、茶の子はこなたよりもちゆかん、御坊ごばうは茶の用意よういをし玉へ、数珠ずゝあんにはなかりき、これもおてらのをかりてもちゆかん