“插”のいろいろな読み方と例文
新字:
読み方割合
57.1%
はさ33.3%
さしはさ4.8%
さし4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
書院前しょいんまえ野梅やばいに三輪の花を見つけた。年内に梅花を見るはめずらしい。しもに葉をむらさきめなされた黄寒菊きかんぎくと共に、折って小さな銅瓶どうへいす。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
屈折した直線の赤筋をかいた小旗をふなばたはさんで、船頭らしい男と配達夫と二人ふたり、漁船やら田舟やらちょっとわからぬ古ぶねを漕いでいる。
水籠 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
しかし蘭軒の初に入つた学統を明にせむがために、敢て此に人の記憶を呼び醒すに足るだけのエスキスをさしはさむこととする。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
面疱にきびだらけの女中ねえさんが燐寸マツチつてけて、さしぼやをさすと、フツとしたばかり、まだのついたまゝのもえさしを、ポンとはすつかひにげた——
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)