“払子”のいろいろな読み方と例文
旧字:拂子
読み方割合
ほっす84.4%
ほつす15.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
床柱(とこばしら)に懸(か)けたる払子(ほっす)の先には焚(た)き残る香(こう)の煙りが染(し)み込んで、軸は若冲(じゃくちゅう)の蘆雁(ろがん)と見える。雁(かり)の数は七十三羽、蘆(あし)は固(もと)より数えがたい。
一夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と快川(かいせん)は、伊那丸(いなまる)の落ちたのを見とどけてから、やおら、払子(ほっす)を衣(ころも)の袖(そで)にいだきながら、恵林寺(えりんじ)の楼門(ろうもん)へしずかにのぼっていった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「成程な……」と客人は一寸考へるやうな眼色を見せたが、暫くすると、徐々(そろ/\)荷物を解(ほど)いて、なかから立派な払子(ほつす)を取り出した。
と、例(いつも)の和尚様が払子(ほつす)を持つて出て来て、綺麗なお姫様の前へ行つて叩頭(おじぎ)をしたと思ふと、自分の方へ歩いて来た。高い足駄を穿いてゐる。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)