“打披”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うちひら50.0%
うちひろ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて傍近そばちかく寄りて、幾許いかばかり似たるとながむれば、打披うちひらけるはなびらりんとして玉をいたる如く、濃香芬々ふんふんほとばしり、葉色に露気ろき有りて緑鮮みどりあざやかに、さだめ今朝けさりけんとおぼしき花のいきほひなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
打披うちひろげたりし油紙を取りて直行の目先へ突付くれば、何を包みし移香うつりがにや、胸悪き一種の腥気せいきありておびただしく鼻をちぬ。直行はなほも逆はでむ無くおもてそむけたるを、狂女は目をみはりつつ雀躍こをどりして
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)