“手暴”の読み方と例文
読み方割合
てあら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「まあ、そのように手暴てあらくせずと……。市さまはこの通りに酔うている。連れて帰ってもお役に立つまい。お前ひとりでよいように……」
鳥辺山心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
我心に従えと強迫すれど、聞入れざるを憤り、日に日に手暴てあら折檻せっかんに、無慙むざんや身内の皮は裂け、血にみて、紫色に腫れたるあとも多かりけり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
けしからぬ女かな、といかりの余に手暴てあら捩放ねぢはなせば、なほからくもすがれるままにおもて擦付すりつけて咽泣むせびなきに泣くなりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)