“懶怠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なまけ28.6%
たゆみ14.3%
なま14.3%
らいだ14.3%
らんたい14.3%
をこたり14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
懶怠なまけた身の起伏おきふしに何といふこともなく眺めやる昼の男の心持、また逃げてゆく「時」のうしろでをも恍惚うつとりと空に凝視みつむる心持……
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
たちまちに懶怠たゆみの酒は子供の脳にのぼりくる
そのうちにやや陰影の曇りを煙らした室内の光に懶怠なまけはてた私の物思が今はもう珈琲の匂にさへ堪へがたいほどの疲れをおぼえる。而してただそこはかとなくアンダンテの夢の調子に堕ちてゆく。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
職業を變へてゆく事が、向上のやうに考へて、現在に懶怠らいだな人物などは、いくら方向の轉換を繰返しても、徒らに、さかとんぼを打つてゐるに過ぎない。
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)
女に捨てられて、そういう風に懶怠らんたいに流れているヒポサツポの姿を見ると、同じい社に住む蕃人たちは心の底から軽蔑してしまった。
霧の蕃社 (新字新仮名) / 中村地平(著)
懶怠をこたりの心のよくのものうげさ。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)