“微苦笑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びくしょう57.1%
びくせう42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、ふと彼の足もとに僕等のころがっているのを見ると、あざやかに歯を見せて一笑した。Mは彼の通り過ぎたのち、ちょっと僕に微苦笑びくしょうを送り
海のほとり (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
と、微苦笑びくしょうをもらしながら、しばらく、腕をこまぬいて黙想に耽っていたが、やがてジジジジジと机の自鳴鐘とけいが鳴り出すと共に
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、ぼく早速さつそく呶鳴どなりはしたものの、口へんには微苦笑びくせうおさへきれぬ始末しまつじつは二人の對局振たいきよくふりを如何にもへうし得てゐるのだ。
僕はなほ更仏頂ぶつちやうづらをしてゐた。が、僕等はしばらくすると、同時ににやにや笑ひ出した。久米はいはゆる微苦笑びくせうをうかべ、僕は手がるに苦笑したのである。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)