づよ)” の例文
いかにもねばりづよい、あきらめにくいかなしみのこゝろが、ものゝまとひついたように、くね/\した調子ちようしあらはれてゐるのがかんじられませう。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
づよく思ひ立つて巴里パリイを立つて来たものの、今マルセエユを離れやうとすると心細くもあるらしい。れは黙つて涙ぐんで居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
あまりやかましいので、さすがに忍耐にんたいづようし我慢がまんがしれなくなつたと
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
ほんとうに、がまんづよでした。
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)
艮風ならひのかざ吹、むけづよ
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
吐き自然惣身戰慄ふるへ出しは見ぐるしかりし體裁ありさまなり大岡殿には又黒崎又左衞門市田武助の兩人に對はれ其の方どもは理左衞門が下役として九助の所刑方萬事申だんじたる趣き倶々とも/″\不吟味なるぞと言るゝに又左衞門其の儀は私くし事毎度同役武助と申合せ種々異見いけんも仕まつり役儀と申ながら餘り手づよくばかり致しては
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)