“強雨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごうう55.6%
おおぶり11.1%
がうう11.1%
きょうう11.1%
つよぶり11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これも其処から思いついた句で、こう小止みなく強雨ごううが降っては、極端富士山を湖へ戻してしまうであろうというのである。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
御飯ごぜんべてから昼寝をしようかと思いますと、折悪おりあしゅうドードッと車軸を流すばかりの強雨おおぶりと成りましたから立つ事が出来ません、其のうちの辺は筑波は近し
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
まだ夜中にもならぬうちに家を出て夜通よどほし歩いた。あけがたに強雨がううが降つて合羽かつぱまで透した。道は山中に入つて、小川は水嵩みづかさが増し、濁つた水がいきほひづいて流れてゐる。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
素裸に腹帯をめて、途中川二つ渡って、伯父夫婦を見舞に来た、宿に着いたのは真夜中二時だ、と聞くさえ、その胆勇たんゆうほとんど人間の類でない、が、暴風ぼうふう強雨きょうう如法にょほう大闇黒中だいあんこくちゅう
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
松明たいまつの火を消すほどの強雨つよぶりでも無いのを幸いに、いずれも町を駈け抜けて、隣村の境まで来て見ると、暗い森、暗い川、暗い野路のみち、見渡す限りただ真黒な闇にとざされて、天地寂寞せきばく
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)