“巧言令色”の読み方と例文
読み方割合
こうげんれいしょく100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なおこれと関連して世に誤解された教訓は、「巧言令色こうげんれいしょくすくないかなじん」ということである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
しかも、今の彼たるや人臣の栄爵を極め、その最高にある身だけに、その巧言令色こうげんれいしょくにたいする歓びも受けいれかたも、とうてい、宮門警手の一上官などの比ではない。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
否とよ。扇型、われに何かせむ。マツ子も要らぬ。私は、この小説を当然の存在にまでぎつけるため、泣いたのだ。私は、死ぬるとも、巧言令色こうげんれいしょくであらねばならぬ。鉄の原則。
めくら草紙 (新字新仮名) / 太宰治(著)
巧言令色こうげんれいしょくをお喜びになる傾向がある。困ったものです」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
しかし聖賢はこれを巧言令色こうげんれいしょくというね。
武者ぶるい論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
しばらく議事堂や警視庁の建築をながめたあとで、眼を返してお濠と土手とをながめるならば、刺激的な芸のあとに無言の腹芸を見るような、もしくは巧言令色こうげんれいしょくの人に接したあとで無為に化する人に逢ったような、深い喜びを感ずるであろう。
(新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
巧言令色こうげんれいしょくの人、阿諛謟佞あゆてんねいの人」
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
その当の病気の友人さえ、おれの火の愛情を理解しては呉れなかった。無言の愛の表現など、いまだこの世に実証ゆるされていないのではないか。その光栄の失敗の五年の後、やはり私の一友人おなじ病いで入院していて、そのころのおれは、巧言令色こうげんれいしょくの徳を信じていたので、一時間ほど、かの友人の背中さすって、尿器にょうきの世話、将来一点の微光をさえともしてやった。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)