“巌殿”の読み方と例文
読み方割合
いわど100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
じいやさん、今ほどはありがとう。そのいやなもののいた事を、通りがかりに知らして下すったお方は、巌殿いわどの方へおいでなすったというが、まだお帰りになった様子はないかい。)
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と言いかけて身体からだごと、この巌殿いわどから橿原かしわばらへ出口の方へ振向いた。身の挙動こなし仰山ぎょうさんで、さも用ありげな素振そぶりだったので、散策子もおなじくそなたを。……帰途かえるさかれにはあたかも前途ゆくてに当る。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
路は、あわれ、鬼の脱いだそのくつまたがねばならぬほど狭いので、心から、一方は海のかたへ、一方は橿原かしわばらの山里へ、一方はかた巌殿いわどになる、久能谷くのやのこの出口は、あたかも、ものの撞木しゅもくなり
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)