“山陽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さんよう73.3%
さんやう13.3%
かげとも6.7%
カゲトモ6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この夏期学校に来ますついでに私は東京に立ち寄り、そのとき私の親爺おやじと詩の話をいたしました。親爺が山陽さんようの古い詩を出してくれました。
後世への最大遺物 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
然れどももし道楽以上の貼札はりふだを貼らんとするものあらば、山陽さんやうを観せしむるにかず。日本外史にほんぐわいしかくも一部の歴史小説なり。画に至つてはゑつか、つひにつくねいもの山水のみ。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
百足ももたらず伊予路を見れば、山の末島の崎々、真白にぞみ雪ふりたれ、並立なみたちの山のこと/″\、見渡みわたしの島のこと/″\、冬といへど雪だに見えぬ、山陽かげともの吉備の御国は、すみよくありけり
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
幾すぢかの谿を行きつめた山の入りから、更に、うなじを反らして見あげる様な、ソバの鼻などに、さう言ふ村々はあつた。殊に山陽カゲトモ丘根ヲネの裾を占めて散らばつた、三河側の山家は寂しかつた。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)