“小草”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
をぐさ63.3%
おぐさ33.3%
こぐさ3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
のぼつて行く山道のあるところに水が湧いて、そこに少しばかり青い小草をぐさが生えてゐる。「かりうどのみづ」などいふ小さい木札がぶらさがりゐる。
接吻 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
小草おぐさ数本すほんに、その一本を伝わってさかしま這降はいおりる蟻に、去年の枯草かれぐさのこれがかたみとも見えるあくた一摘ひとつまみほど——これが其時の眼中の小天地さ。
辻町糸七の外套がいとうの袖から半間はんまつらを出した昼間の提灯は、松風にさっと誘われて、いま二葉三葉散りかかる、折からの緋葉もみじともれず、ぽかぽかと暖い磴の小草こぐさの日だまりに、あだ白けて、のびれば欠伸あくび
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)