“妖美”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あやし50.0%
ようび50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昼も妻戸をほのぐらく垂れこめて、青金せいきん砂子すなごのみが妖美あやしく光るふすまの隅に、薬湯くすりの番をしている侍女かしずきたちも、そこを隔てた姫の部屋をはばかるようにして、低声こごえに答えるのであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黒檀こくたん木地きじに青貝の象嵌ぞうがんがしてあるだけで、大して高価な印籠とも見えないが、夜の道に捨てられてあると、その青貝模様の光が、ほたるのかたまりが落ちているように、ひどく妖美ようび燦々きらきらと見える。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)