“参詣道”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さんけいどう50.0%
さんけいみち50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なにとぞご利益をもってあわれなる二十六歳の女の子宮癌を救いたまえと、あらぬことを口走りながらお百度をんだ帰り、参詣道さんけいどうきゅうのもぐさを買って来るのだった。
競馬 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
その夜は雛妓おしゃくは、貰われるお座敷があって、わたくしたちより先へ帰った。夏のことなので、障子を開けひろげた窓により、わたくしは中之島が池畔へ続いている参詣道さんけいどうに気をつけていた。
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
またぞろ八神殿しんでん参詣道さんけいみちに、ヒョロヒョロとあらわれて、あッちへ当り、こッちへ当りちらし、かたで風をきってくる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
表鳥居の参詣道さんけいみちをまッすぐにのぼって、岩船いわふね山の丘、高津の宮の社頭に立ってみると、浪華なにわの町のいらかの上に朝の空気が澄みきって、島の内から安治川辺の帆柱の林の向うに、武庫むこの山影も
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)