袋の中をあらため候へば、小さき観音の像を厨子に収めて持ち候、又その厨子を包みたる紙を見ればやさしき女文字の文なり。………
そこには、石の阿彌陀や、石の厨子、石塔などが二三間おきに片側にならんでゐる。篝火はこの八十八ヶ所のためなのである。
社司どもが、厨子などをなげすて、また多くの人夫は、鎗の石づきなどでもって、それらを打ちくだき、火中に投げました。
“厨子”の意味
“厨子”の解説
厨子(ずし)は、収納具の一種であり、次のような用途で用いられるものである。龕(がん)ともいう。
(もともとは)厨房で調理道具や食材等を納めるために使った収納具(「厨子」の「厨」は「厨房(ちゅうぼう、つまり台所、キッチン)」の「厨」と同じ字であり、料理・調理関連のことを指す字である)。
(上から派生して)身の回りの品を納めるために使った収納具。室内装飾の役割も果たした調度品(家具)であった(つまり現代で言う「インテリア家具」でもあった。)
(上から派生したものだが)仏像・仏舎利・教典・位牌などを中に安置するための収納具(これは仏龕(ぶつがん)ともいう)。仏具の一種という位置づけになる。仏壇も厨子の一種と分類することもできる。
(出典:Wikipedia)
(出典:Wikipedia)