“僅少”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きんしょう68.7%
わずか17.9%
わづか7.5%
きんせう4.5%
わづかに1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
酒は飲めず、遊蕩ゆうとうの志は備わっているが体力微弱である私は、先ず幸福に対する費用といえば、すこぶる僅少きんしょうで足りる訳である。
油絵新技法 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
「いいえ、御前様の方へは、宿まで送り届けたといっておいてくだされば、それで済んでしまいます。ほんの僅少わずかなものですけれど」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
毎日、毎日——騒しい教場の整理、大勢の生徒の監督、僅少わづかの月給で、長い時間を働いて、くまあ今日迄自分でも身体が続いたと思ふ位だ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
しか卯平うへい僅少きんせう厚意こういたいしてくぼんだ茶色ちやいろしがめるやうにして、あらひもせぬから兩端りやうはしちひさなあな穿うがつてすゝるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
はじめ二目にもく三目さんもくより、本因坊ほんいんばう膏汗あぶらあせながし、ひたひ湯煙ゆけむりてながら、たる祕法ひはふこゝろむるに、僅少わづかに十餘子じふよしばんくや、たちまけたり。すなはひざまづいてをしへふ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)