ぴょう)” の例文
しかたなく、八ぴょう代金だいきんをふるえるで、うけとると、おそろしいかおをして、このいかめしいもんのあるいえをみかえってていきました。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
「せんせせんせ、それよりもまだ大騒動おおそうどうなんよ。米屋の竹一んは、ぬすっとにはいられたのに、なあ竹一。米一ぴょう、とられたんなあ」
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
その客はおせんの馴染なじみで、四谷信濃町しなのまちに住んでゐる三十ぴょうりの國原くにはら次郎といふ者である。その晩は次郎ひとりであつたが、その友達の三上甚五郎みかみじんごろうといふのも時々に連れ立つて来るといふ。
赤膏薬 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
現在に至ってはこの二機ともにすたれ、改良稲扱機いねこききの能率は一日に四十ぴょう、すなわち竹のカラハシの約二十七八倍になったと言っているが、勿論もちろんその後さらに有効なるものもできているはずで
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そして家来けらいにいいつけて、おくからこめぴょうと、きぬぴきと、がねを一つさせて、それを藤太とうだおくりました。そしてこの土産みやげしな家来けらいかつがせて、龍王りゅうおう瀬田せたはしの下まで見送みおくって行きました。
田原藤太 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「八ぴょうしか、いれてない。そんないいがかりをつけるなら、くらにはいってかぞえてみるがいい。」と、主人しゅじんは、いたけだかになりました。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
「そんなはずはない、十ぴょういれました。」と、おとこにわさきにつったって、いいました。
(新字新仮名) / 小川未明(著)