信念しんねん)” の例文
「いえ信念しんねんさへあればだれでもさとれます」と宜道ぎだう躊躇ちうちよもなくこたへた。「法華ほつけかたまりが夢中むちゆう太鼓たいこたゝやうつて御覽ごらんなさい。 ...
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ところが、竹童の信念しんねんはくつがえされて、ゆみをとっては神技かみわざといわれている蔦之助が、どうだろう、この不覚ふかく? このみにくいやぶかた
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そうさ。おみや石垣いしがきや、コンクリートのみちで、みがいたんだものな。このべいには、だれにもけないという信念しんねんはいっているのだ。天下無敵てんかむてきというやつさ。」
こま (新字新仮名) / 小川未明(著)
果然かぜん、花前にはなにか信念しんねんがあるなと思った。それでさらにおだやかに
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
さうしてはじめから取捨しゆしや商量しやうりやうれないおろかなものゝ一徹いつてつ一圖いちづうらやんだ。もしくは信念しんねんあつ善男善女ぜんなんぜんによの、知慧ちゑわす思議しぎうかばぬ精進しやうじん程度ていど崇高すうかうあふいだ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ちいさな時分じぶんに、たびをする途中とちゅうたというのだ。そしていま、その記憶きおくはかすかになったけれど、おじいさんは、さがせばかならずいだせるというつよ信念しんねんゆうしているのだ。
がん (新字新仮名) / 小川未明(著)
さいごには突撃とつげきするのであるが、そのときまで、のこりのたまをもっとも有効ゆうこう使つかわなければならなかった。秀作しゅうさくさんは、むねをはり、いきをれて、一ぱつ必殺ひっさつ信念しんねんをこらしました。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)