乾酪かんらく)” の例文
その側には食い掛けた腸詰や乾酪かんらくを載せた皿が、不精にも勝手へ下げずに、国から来た Figaroフィガロ反古ほごかぶせて置いてある。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
埃及エジプトのカタコンブから掘出した死蝋しろうであるのか、西蔵チベット洞窟どうくつから運び出した乾酪かんらく屍体したいであるのか、永くいのちの息吹きを絶った一つの物質である。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
勿論生牛乳の外乾酪かんらく、バター、チース、クリーム等も製せらると知るべし。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
銀紙卷きたる腸詰肉を柱とし、ロヂイ産の乾酪かんらくを穹窿としたる小寺院中にてブチルロもてねたる羽ある童の舞ふさまは、我最初の詩料なりき。食品店の妻は我詩を聞きて、ダンテの神曲なりと稱へき。