上方じょうほう)” の例文
『梅見の船』巻七まきのしちに挿入したる半次郎が猿寺さるでら住家すみかの図は、土佐派古画の絵巻物に見ると同じき方法を取り屋根を除きて上方じょうほうよりななめに家の内外ないがい間取まどりのさまを示したり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
またさか上方じょうほうそらが、地上ちじょうへひくくたれさがって、ここからは、そのさきにあるまちや、木立こだちなどいっさいの風景ふうけいをかくして、たとえば、あのさきうみだといえば、そうもおもえるように
道の上で見た話 (新字新仮名) / 小川未明(著)