“上方風”の読み方と例文
読み方割合
かみがたふう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
壁は厚く、二階は低く、窓は深く、格子こうしはがっしりと造られていて、彼が京都の方で見て来た上方風かみがたふうな家屋の意匠が採り入れてある。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あの「御料人様ごりょうにんさん」と云う言葉にふさわしい上方風かみがたふうよめでもむかえて、彼もいよいよ島の内の旦那衆だんなしゅうになり切ることだろうと、想像していた次第であった。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
上方風かみがたふう塗柄ぬりえ団扇うちわを持つてパタリパタリと通る姿を月影にすかし見るに、どうも飯島の娘おつゆのやうだから、新三郎は伸び上り、首を差延さしのべて向ふをると女も立ち止まり
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)