一軸いちぢく)” の例文
うせものがしたところで、そんなにさわぐにはあたるまいとおもつた。が、さてくと、いやうして……色紙しきし一軸いちぢくどころではない。——大切たいせつ晩飯ばんめしさいがない。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
拝領の一軸いちぢくりし牡丹ぼたんかな
自選 荷風百句 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ててもかれず、うしたとくと、「どうもへんなんですよ。」と不思議ふしぎがつて、わるく眞面目まじめかほをする。ハテナ、小倉をぐら色紙しきしや、たか一軸いちぢく先祖せんぞからないうちだ。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)