“一当”のいろいろな読み方と例文
旧字:一當
読み方割合
ひとあ57.1%
ひとあて42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
残りし一人ひとりが又々抜刀ぬきみを取直し、「無礼なやつ」と打掛る下を潜って一当ひとあて当てますと、やにめた蛇のように身体を反らせてしまいました。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「稲葉山の斎藤義龍よしたつどの、にわかに病んで死んだという密報がはいったのだ。そこで嘘かまことか、小当りに一当ひとあせてみよというので、にわかな出陣なのだ」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まだまだあの女将おかみはやつてゐる。キリキリと砥石に一当ひとあてあてて、じつと聴くともなくを返すとホロリと涙が落ちた。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
梅「清藏どん、取押えた、なか/\勝手を知った奴と見えて、廊下伝いに入った、力のある奴だが、柔術やわらの手で押えたら動けん、今暴れそうにしたからうんと一当ひとあてあてたから縛って下さい」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)