“一切合財”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっさいがっさい87.5%
いつさいがつさい12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうした一切合財いっさいがっさいがあわさって、彼女のうちに、一種こう人を小馬鹿にしたような無頓着むとんじゃくさや投げやりな態度を、養ったのである。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
彼の為す一切合財いっさいがっさいのものが全て天下一でなければ納らない狂的な意欲の表れがあるのみ。ためらいの跡がなく、一歩でも、控えてみたという形跡がない。
日本文化私観 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
「いまに、自動車も俺の名儀で買ふ。すべて、一切合財いつさいがつさいが任されてゐるンで、教祖の首根ッ子は、俺がおさへてゐるやうなものさ……」
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
……一切合財いつさいがつさい興行物はせんこと。店の名義は戻つてから身持を見定め、自分の借銭のかたを付けてから、切り替へること。それから、うあつても家出をせぬといふ一札を書くこと。
鱧の皮 (新字旧仮名) / 上司小剣(著)