“無頓着”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むとんじゃく58.0%
むとんちゃく32.7%
むとんぢやく4.7%
むとんちやく4.0%
むとんぢゃく0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一家の取締をするのは用人の柴田十太夫しばたじゅうだゆうたった一人で、彼は譜代の忠義者ではあるが、これも独身の老人で元来が無頓着むとんじゃくの方である。
番町皿屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そういう状態にある彼は、今この差出人の不明な、何物とも知れぬ球根の小包を受け取って無頓着むとんちゃくでいるわけにはゆかなかったのである。
球根 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
一つフロツクコートで患者くわんじやけ、食事しよくじもし、きやくにもく。しかれはかれ吝嗇りんしよくなるのではなく、扮裝なりなどにはまつた無頓着むとんぢやくなのにるのである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「イヤ、左様さう固く出られるとおほいに閉口する——お互様ぢや」と、客は無頓着むとんちやくに打ち笑ひ「知らぬ方でもないので、御邪魔に来ました」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
乱雑、殺風景を通りこして、じっさい世にいうとおりうじくらい生きていそうな無頓着むとんぢゃくをきめた散らかし方だ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)