“ないしょ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
内証31.9%
内所23.8%
内密23.1%
内緒10.6%
秘密10.0%
内書0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お由良は内証ないしょにしておいてくれと、堅く口止めしましたが、実は明日にもお由良を引取って、内祝言するはずでございました。
此の類焼やけの中で又しても/\そう/\内所ないしょはなしをした処が、おまはんが年季を増したのも幾度いくたびだか知れない、亭主のためとは云いながら
已むなくお天気の好い日の暖かい時刻を計って、お医者様には内密ないしょで、私がお伴をしてお墓参りにまいることにいたしました。
蛇性の執念 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
ひどく啖呵たんかの切れる——そして酒がいわせるのか、妙に自暴やけをふくんだ女のことばに——困りぬいた女中はまた奥の内緒ないしょへもどって行った。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
薬嫌いで医者がくれた薬さえ二度に一度は秘密ないしょてたほどなのに、今の場合父の常用の消化薬をさえ手頼りにする気になった。
入江のほとり (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
「上申の内書ないしょのと、些末な当務とうむに精根を費やされること、ご濶達なお上のご気性では、さぞ煩わしく思召めされるだろうと」
無惨やな (新字新仮名) / 久生十蘭(著)