“ゆきあかり”の漢字の書き方と例文
語句割合
雪明100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何殿どなたです」と、大和おほわ雪明ゆきあかりにすかして問ふを、門前の客はそでの雪払ひもへず、ヒラリとばかり飛び込めり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
雪明ゆきあかりと一口に云うものの、白い雪もう一面に烈しく降って来ては雨と変らぬまでに天地は暗いのである。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「ウアツハハ」と高く笑つて、薄く雪明ゆきあかりのした小路を、大跨に歩き去つた。——其後姿が目に浮ぶと、(此朝私の頭脳あたまは余程空想的になつて居たので、)種々いろんな事が考へられた。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼はなおその顔を見届けようと、おぼろ雪明ゆきあかり便宜たよりじっと見詰めている時、たちまち我が背後うしろあたって物の気息けはいを聴いたので、忠一は驚いてきっみかえると、物のおとは又んだ。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
我が恋のかたきとも云うべき冬子がかかる危難に陥っていると知ったら、お葉は此際このさいんな処置を取ったであろう。が、表よりるるおぼろ雪明ゆきあかりでは、お葉にれと判然はっきり解らなかった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)