“やまざさ”の漢字の書き方と例文
語句割合
山笹100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このくらゐのあめは、たけがさおよぶものかと、半纏はんてんばかりの頬被ほゝかぶりで、釣棹つりざをを、いてしよ、とこしにきめた村男むらをとこが、山笹やまざさ七八尾しちはつぴき銀色ぎんいろ岩魚いはなとほしたのを、得意顏したりがほにぶらげつゝ
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そういうと、彼は、暗い山笹やまざさ小径こみちをひろって、黙々と、館のほうへ降りて行った。あわてて木をすべり降りて来た新平太は、その影を後から追って駈け出していた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
居まわりの、板屋、藁屋わらやの人たちが、大根も洗えば、菜も洗う。ねぎの枯葉を掻分かきわけて、洗濯などするのである。で、竹のかけひ山笹やまざさの根に掛けて、ながれの落口のほかに、小さな滝を仕掛けてある。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)