“ものお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
物怯30.4%
物置26.1%
桃生17.4%
物怖17.4%
物吝4.3%
物惜4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ご辺のように、そういちいち物怯ものおじしたり疑いにとらわれるくらいなら、初めからいくさはしないに限る。ご辺も武将の職をやめたらどうだ」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのあとで、あには、物置ものお小舎ごやにゆきました。そして、まったくわすれていた、むかし地面じめんにたたきつけたくわを、うすぐらなかからしました。
くわの怒った話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
桃生ものお郡小野に、二千七百石で、伊東新左衛門という館主がいる。やはり「筋目」であるが、七十郎はその新左衛門の妻の弟であった。彼はいま二十七歳になる。
すると、ドアが細眼に開いて、そこから物怖ものおじしたような二つの眼が覗いた。
深夜の客 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
信長は、人を褒賞したり抜擢ばってきしたりする点で、決して物吝ものおしみする男ではないが、しかしそのあまりに率直な自信のある行動が自分の知らぬうちに、人の恨みを買うように出来ている。
山崎合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「何だ、八、物惜ものおしみをせずに、言ってしまいな」