“物怯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ものお70.0%
ものおじ20.0%
ものおび10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時に物怯ものおじのする態度のうちにもどことなく悠揚迫らざるものがあったが、この二三年来、それらのものが全く一変してしまった。
父や母や兄の仇、松平家を代表した一人いちにんに、怨恨うらみの鎌の刃とは、思えども、初めて接した貴人の背後、物怯ものおじしてブルブル戦慄せんりつして、手の出しようがないのであった。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
それに物怯ものおびえでもしたらしい眸が、はっと、菊王をして、見ては悪いものを見たような罪の意識を抱かせたほどだった。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)