“もちあ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
持上38.1%
23.8%
保合19.0%
擡上9.5%
持合9.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「どうしたい。とんだ騒動が持上もちあがったもんだね。」と、忠一はその枕元に坐り込んだ。室内には洋燈らんぷとぼっていた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
堅い地を割って、草の芽も青々とした頭をもちあげる時だ。彼は自分の内部なかの方から何となく心地こころもちの好い温熱あたたかさき上って来ることを感じた。
刺繍 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
大統領「それはどうやら保合もちあいだが、食欲がないので困る。さてと、対日戦たいにちせんだが、だんだん長期化するのは困るね。正直なところ国内に於ても国外に於ても、爆発の一歩手前にあるの観りだよ。そうは気がついて居らんかね」
諜報中継局 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ようやく復活して頭を擡上もちあげ掛けると、たちまた地震のためにピシャンコとなってしまったから、文壇の山本伯というはこけの下の二葉亭も余りありがたくないだろうが、風丰ふうぼうが何処か似通にかよっている。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
もつとも、雪洞ぼんぼりふ、樣子やうすところ持合もちあはせがありません。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)