“へきらく”の漢字の書き方と例文
語句割合
碧落100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天は高く晴れ渡って碧落へきらくに雲無く、露けき庭の面の樹も草もしっとりとして、おもむきの有る夜の静かさに虫の声々すずしく、水にも石にも月の光りが清く流れて白く
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それでまためづらしくなつて、一旦いつたんせたのをまたけてると、不圖ふと假名かなまじらない四角しかくが二ぎやうほどならんでゐた。それにはかぜ碧落へきらくいて浮雲ふうんき、つき東山とうざんのぼつてぎよく一團いちだんとあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
昼のように明るい冬の月が晃々こうこうと高くかかって、碧落へきらく千里の果てまでも見渡されるかと思われる大空の西の方から、一つの黒い影がだんだんに近づいてきた。それは鳥である。鷲である。
(新字新仮名) / 岡本綺堂(著)