“碧落”の読み方と例文
読み方割合
へきらく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近い岸より、遠い山脈が襞目ひだめ碧落へきらくにくつきり刻み出してゐた。ところどころで落鮎おちあゆふさ魚梁やなされる水音が白く聞える。
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
十方の碧落へきらくよりも、四方の野辺の自然よりも、武蔵にはこの小さい工芸品が、いちばん美麗に見えた。見ている間だけでも、慰められた。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
弁信法師のいうことは、かみ碧落へきらくをきわめ、しも黄泉こうせんに至るとも、あなたの姉を殺したものがこの人のほかにあるならばお目にかかる——それは途方もない出放題でほうだい
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)