“のじし”の漢字の書き方と例文
語句割合
野猪100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、何やら黒いものの動くのを見て、また駈けてゆくと、それはを拾っていた野猪のじしだった。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それらしい二、三軒が向いあいに、その新聞紙貼りの二階の壁までが露わに見通せたが、野猪のじしのような毛むくじゃらの男の幾人いくたりかの顔も、とあるひさしの下に何だか陽気そうに集っていた。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
とかいう街の人気男の木戸口でわめく客呼びの声も、私たちにはなつかしい思い出の一つになっているが、この界隈かいわいには飲み屋、蕎麦そば屋、天ぷら屋、軍鶏しゃも料理屋、蒲焼かばやき、お汁粉しるこ、焼芋、すし、野猪のじし
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)