“ねどこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
寝床50.0%
寢床13.2%
臥床11.8%
寝所8.3%
寐床6.9%
寝牀2.1%
寝処1.4%
寢褥1.4%
臥牀1.4%
1.4%
寐牀0.7%
寢牀0.7%
牀席0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木こりは、ばん寝床ねどこへはいってからも、あれやこれやと考えると、心配しんぱいで心配でねむることもできず、ねがえりばかりうっていました。
ながらぢやうさまは何處いづこへぞお姿すがたえぬやうなりと人騷ひとさわがせするもあり乳母うばろく/\あはさずおたかかたへ寢床ねどこなら浮世うきよ雜談ざふだん諷諫ふうかん
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
山の上には、大きなくまが木の枝に臥床ねどこを作つて、其所そこで可愛い可愛い黒ちやん=人間なら赤ちやん=を育てゝ居ました。
熊と猪 (新字旧仮名) / 沖野岩三郎(著)
からだはせわしいおかげでますます健固けんご、また、諸侯しょこう寄進きしんのおちからで、どうやらわしの寝所ねどこもこのとおりできかかっている」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんどはそのどちらか一つの「方」だけで我慢することにして、その選択はあすの朝の気分にまかせることにして寐床ねどこにはいりました。……
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
あの鼠色の寐惚けたような目を見ては、今起きて出た、くちゃくちゃになった寝牀ねどこを想い浮べずにはいられない。
母のふところ寝処ねどことし
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
義雄は毎晩の通り身づから寢褥ねどこを敷いてから、無言でお鳥を抱き起してやると、かの女は半ば自分の力ですツとつツ立つた。無論、ふくれツ面をして、これも無言だ。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
夫人は春嬌にこごとを言ってから秀英の臥牀ねどこへ往った。臥牀には秀英の姿が見えなかった。夫人はそこで春嬌に秀英のことを訊いたが、春嬌には判らなかった。
断橋奇聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
女はまたついたてをよせてねどこの塵を払って、羅に寝よと勧めて
翩翩 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
今日は病室の掃除だといふので昼飯後寐牀ねどこを座敷の方へ移された。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
前の頃は寢牀ねどこへ入つて眠りつく前に、今夜もあすこへ行けるんだなと、ぼんやりたのしいあすこを考へながら、枕にしつかり頭を埋めたものだつた。
砂がき (旧字旧仮名) / 竹久夢二(著)
しかし、それでもまだてられるほどではなかったが、間もなくおできが出来て、それがつぶれて牀席ねどこをよごしたので、とうとうい出された。
翩翩 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)