“だいたく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大沢80.0%
大卓20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
梅花は予の軽蔑する文人趣味を強ひんとするものなり、下劣詩魔げれつしませしめんとするものなり。予は孑然けつぜんたる征旅のきやくの深山大沢だいたくを恐るるが如く、この梅花を恐れざる可からず。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
殊には、幾夜となく、探り歩き、さまよい廻っているところなので、深山大沢だいたくを思わすような吹上の道の曲折も、自分の庭を歩くように、忽ち例のお薬園まで、迷いもなく駆けつけました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たゞる、日本橋にほんばし檜物町ひものちやう藤村ふぢむら二十七疊にじふしちでふ大廣間おほひろま黒檀こくたん大卓だいたくのまはりに、淺葱絽あさぎろ座蒲團ざぶとんすゞしくくばらせて、一人ひとり第一番だいいちばん莊重さうちようひかへてる。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
夕刻ゆふこくは、六文錢ろくもんせんも、八門遁甲はちもんとんかふなんにもない。に、煙草盆たばこぼんひかへて、わたし一人ひとりなゝめ琵琶棚びはだな見込みこんで、ぽかんとひかへた。青疊あをだたみいたづらにひろくして、大卓だいたくは、浮島うきしまていである。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)