“たびゝと”の漢字の書き方と例文
語句割合
旅人100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
冬の雪はやはらかなるゆゑ人の蹈固ふみかためたるあとをゆくはやすけれど、往来ゆきゝ旅人たびゝと宿しゆくの夜大雪降ばふみかためたる一すぢの雪道雪にうづまみちをうしなふゆゑ、郊原のはらにいたりては方位はうがくをわかちがたし。
歩き漸く家の五六軒ある處に至り片端から叩き辛じて車を一輛仕立させしが二人は下駄を踏みかへしすねまで泥の尻からげ浴衣がけで荷物はないグズ醉の旅人たびゝとなれば驚き呆れて車の梶棒を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
ば加へたり此の時少し篁村息をき河原に立やすらひて四方を眺めくえたる崕道がけみち見上みあぐるに夫婦連めをとづれ旅人たびゝと通りかゝり川へ下りんも危うし崖を越んも安からずとたゝずみ居しがやがて男はくえたる處ろへ足を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
他国たこく旅人たびゝとなどはおそる/\移歩あしをはこびかへつておつものあり、おつれば雪中にうづむ。る人はこれをわらひ、おちたるものはこれをいかる。かゝる難所なんじよを作りて他国の旅客りよかくわづらはしむる事もとめたる所為しわざにあらず。