“たたず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
71.0%
20.9%
佇立7.4%
0.3%
停止0.2%
立在0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
番場の忠太郎、新しい番傘を手に新しい下駄を穿き、通りかかって土蔵の前にたたずみ見ていて、金五郎の行為に義憤を感じ後姿を睨む。
瞼の母 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
暫くたたずんでゐたが、一言の答へはなくとも、やがて元気よく駈け去つた。私は尚も綿屑のやうに答へを忘れ睡つたふりをしてゐたのだ。
をみな (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
友人の牧野が住む山の方は、定めし最早もう秋らしく成ったろうと思わせた。三吉は眺め佇立たたずんで、更に長い仕事を始めようと思い立った。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
年月とても忘れて私はたたずむでゐた
測量船拾遺 (新字旧仮名) / 三好達治(著)
青年はしばし四辺あたりを見渡して停止たたずみつおりおり野路のみちよぎる人影いつしか霧深き林の奥に消えゆくなどみつめたる、もしなみなみの人ならば鬱陶うっとうしとのみ思わんも、かれはしからず
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
お勢が開懸あけかけた障子につかまッて、出るでも無く出ないでもなく、唯此方こっちへ背を向けて立在たたずんだままで坐舗のうちのぞき込んでいる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)