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ごみやうだい
どうでもお胸が晴れぬとあれば、殿さまの
御名代にこの奴が、女の
頬桁ふたつ三つ
殴倒して、それで御仕置はお止めになされ。
痛むる
折柄將軍家の
御名代として
禁裏の御用にて當時
御老中酒井讃岐守殿中仙道
筋を上り道中諸願を取上
領主役人などの非義非道なることは
取調ぶるとのことにて明後日は
追分邊お泊りとの
噂を
潰し其旨供頭の伊賀亮へ告ければ伊賀亮は天一坊の
乘物の側へ來り奉行越前は將軍の
御名代なれば開門致さぬとの事潜より御通り
然るべく存じ候と申ければ天一坊は父君の名代と
有ば是非に及ばず潜りより通る可と云ひて乘物を