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ごたいめん
御稱美ありて早速
御召抱へ成るべくとの由なれば
直樣御對面あらるべし
就ては先生の
御衣服は
餘り
見苦し此段をも申上たれば
小袖一重と
羽織一ツとを
一
生の
内に
又お
言葉を
交はす
事が
出來るかと
夢のやうに
願ふて
居ました、
今日までは
入用のない
命と
捨て
物に
取あつかふて
居ましたけれど
命があればこその
御對面
駒木根肥前守
筧播磨守
久松豐前守
稻生下野守御目附には
野々山市十郎
松田勘解由徳山五
兵衞等の
諸御役人輝星の如く
列座せらる此時松平伊豆守殿
進出て申されけるは此度天一坊殿
關東下向に付今日御役人ども
御對面を
定めて御承知も有せらるべきが此度八山御旅館へ御
下向有し天一坊樣儀先達て伊豆守御役宅へ御
招ぎ申し御
身分調申せしに將軍の御
落胤たるに
相違無御證據の品も御座あれば
近々御對面の御
儀式有せらるべき
間取計ひ申べしとの事に候然るに私
聊か
相學を