“げっこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
激昂89.0%
月光8.5%
月耕1.2%
激高1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
膠着こうちゃくした微笑が消え、なにか、うつけたような茫漠ぼうばくとした表情になって、目を遠くの空へ放した。……激昂げっこうが、ぼくをおそった。
煙突 (新字新仮名) / 山川方夫(著)
三日月みかづきなりにってある、にいれたいくらいのちいさなつめを、母指おやゆび中指なかゆびさきつまんだまま、ほのかな月光げっこうすかした春重はるしげおもてには、得意とくいいろ明々ありありうかんで
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
両国の「大平だいへい」に売っている月耕げっこう年方としかた錦絵にしきえをはじめ、当時流行の石版画せきばんえの海はいずれも同じようにまっさおだった。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
花前はときどきあたまを動かすだけで一ごんもものをいわない。技師先生心中しんちゅう非常に激高げっこう、なお二言三言、いっそう権柄けんぺい命令めいれいしたけれど、花前のことだから冷然れいぜんとして相手あいてにならない。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)