“いきづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
息詰28.6%
呼吸14.3%
息吐14.3%
息窒14.3%
気衝7.1%
息衝7.1%
息塞7.1%
気息7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
えこそおよばね、なゆみぬ、ああ息詰いきづむと
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
未だ何と云つてもあの時代の日本橋には江戸伝統の「生活」ありし日本橋が呼吸いきづいてゐたのだ。
大正東京錦絵 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
所謂庶民は僅かに息吐いきづ
傾ける殿堂 (新字旧仮名) / 上里春生(著)
と、その矢先、壇上の一角に闇が破られて、一本の燐寸マッチの火が、階段を客席の方に降りてきた。それから、ほんの一ときであったが、血が凍り息窒いきづまるようなものが流れはじめた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
気衝いきづかし」は、息衝いきづくような状態にあること、溜息ためいきかせるようにあるというので、いい語だとおもう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「垂乳根の母が繭隠まよごもりいぶせくもあるか妹にあはずて」というのがあり、巻十三(三二五八)の長歌に、「たらちねの母が養ふ蚕の、繭隠り気衝いきづきわたり」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
気衝いきづかし」は、息衝いきづくような状態にあること、溜息ためいきかせるようにあるというので、いい語だとおもう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
味鴨あぢの住む須佐すさの入江のこものあな息衝いきづかし見ずひさにして」(巻十四・三五四七)の用例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
彼女の憧れのすがたを、そのまゝ地上に描き出したと思はれて息塞いきづまる程の恍惚に打たれるのです。
女優 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
彼女の胸は、ふんわりと気息いきづいていて、その深々とした落着きは、波紋をうけつけぬ隠沼こもりぬのように思えた。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)