次の日の午後、深尾と戸田がダイバーの青木を連れて島の海員倶楽部へ昼飯を食いに行くと、土人達が「鱶の入江ベー・カム・シャープ」といっている湾のほうで、なにかえらい騒ぎをしている音がした。
三界万霊塔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)