門番コンシヱルジヱ)” の例文
一寸の怒りもすぐ第六感をおびやかして、体中をブルブルさせさうな門番コンシヱルジヱは窓といふ窓を開けると、かう云つて怒鳴り散らした。階下からも人達が愕いて上つて来る。
瑪瑙盤 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
寒子も銀髪の女も、七階上から、門番コンシヱルジヱのところまで、どう転び降りたか分らなかつた。門番コンシヱルジヱが鍵束を持つて七階上に走る時、寒子は頭の中の血脈がピンと音をたてゝ切れたやうに感じられた。
瑪瑙盤 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
門番コンシヱルジヱは、「今朝から降りて来ないよ」とぶつきら棒に云ふきりだ。
瑪瑙盤 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)