身狭乳母ムサノチオモ)” の例文
旧字:身狹乳母
何から何まで縛りつけるやうな、身狭乳母ムサノチオモに対する反感も、此ものまねで幾分、いり合せがつく様な気がするのであらう。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
郎女の声・詞を聞かぬ日はない身狭乳母ムサノチオモではあつた。だがつひしか此ほどに、頭の髄まで沁み入るやうな、さえ/″\とした語を聞いたことのない、乳母チオモだつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
内に居る、身狭乳母ムサノチオモ桃花鳥野乳母ツキヌノママ波田坂上刀自ハタノサカノヘノトジ、皆故知ユヱシらぬ喜びの不安から、歎息し続けてゐた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)